設備メーカーから見た塗装システム
Dr.TAKUBO's COLUMN
最も理想的な塗装システムとは

塗装作業の分離
|設備メーカーから見た最適な塗装システム
工業塗装には必ず条件出しや塗装テスト。見本作成などの作業が発生する。この作業を生産ラインで作業することに大きなロスコストを発生させていることに気づかないといけない。
この流れは至極当たり前のことで、生産ライン上で、色出しをしないと本生産に結びつかないという従来の塗装システムのあり方がそうさせています。
昨今技術は格段に進歩し、多くの機器がデジタル化され、コンピュータ制御化され、センサーや通信技術も然り。しかもコストが見える化している。
そんな中で、旧態依然の塗装システムのあり方を継承していては、コスト競争に勝てないどころか、塗膜の最適化などの開発までもできなくなる。
では、理想的な塗装システムのあり方とは何だろうか。
条件出し、塗装テスト、見本作成作業は、専用ロボットで行い、本生産とデータ作成作業とは分離した考え方でとりくむこと。単純に作業の分離です。
生産ラインで条件出しなどの作業をしない。エネルギーコストを必要以上に使うことになるので。
その中には当然作業コスト、労働のロスコスト、塗料や設備エネルギーのロスコストが発生しているから。
そこで、条件だし作業を、生産ラインから離脱させ、塗装データ作成専用ロボットシステムで、塗装テストや塗り見本を作成し塗装データを作成、本生産ラインへそのデータをインストールして、本生産に向かう。
結果、作業コストを抑えた作業環境の改善と、エネルギーコストの大幅削減化を実現するものです。
データ作成専用ロボットにて塗装データ作成.→生産ラインへ移行→本生産
本生産中に、次のモデルの塗装データを作成可能にします。
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条件出しとは:
塗料の霧化圧、パターン圧、吐出圧(量)を最適化し、ティーチングデータを作成する作業
見本作成 テスト塗り:
本生産に入る前の塗装トライです。塗装品質の前評価
データ作成専用ロボット:
「データプロ」 少量塗り専用のシンプル構造のロボットで、1stの搬送装置や、複数ガン装着アタッチメント付属、塗料精密定量供給装置、オイルブースなど、生産機と変わりないスペックの塗装ロボットシステム