塗装ロボットの役目
Dr.TAKUBO's COLUMN
塗装ロボットの条件
ロボットは多々ある。塗装用ロボットとなると乏しい。
塗装用ロボットに何が必要か?
塗れるか・塗れないかの問いに、塗れる(塗装できる)に決まっているわけで、コピーができないコピー機は存在しないのと同じ理屈である。
しかしながら、塗れないこともある。それは、塗装の環境。
・塗料供給量の正確性
・スプレーガンの低圧霧化の微粒化など性質
・治具
・ティーチング方法
などの条件が揃わないことにはメーカーの要望する塗膜品質にあがらない。
塗装ロボットに必要な条件は塗装可能な周辺機器をも一体化していること。
いちいち、作業者が周辺機器を調整していては、日が暮れてしまう。現に、塗装テストなどは2-3日泊まり込みということもある。それ以上もある。
日本には、ガンメーカー、ポンプメーカー、ファンメーカー、精密設計技術など優れたメーカーや技術がたくさんあるが、まとめる人がいない。
塗装ロボットはそのまとめ技術がなくてはならい。
つまり、デジタル化である。周辺機器を数値化しロボットと同時に制御可能にすることができれば、作業者の負担は減る。
ティーチングという煩わしいところは、ティーチングの自動化を目指して開発中であるが急がないといけないし、塗装の考え方をアップデートしていかないといけない。
デジタル化はすなわち合理化
1986年に発売されたソフトボーイのティーチングは、従来のロボットのティーチングペンダントとは異なり、ロールプレイングの考え方を取り入れたティーチングソフトウエアである。
この時代に既に数値化しデジタル化を始めた。
これからは、時代背景や環境に適した塗装ロボットとは何か。入れたら塗装、乾燥されて出てくるという合理的な塗装システムが誕生するだろう。
センサーや、コンピュータのCPU、GPUが進化し機械の完成度利用したソフトウエアが鍵を握ることだろう。
ティーチング(ロボット教示)は過去の産物で、そこに時間をかける仕事はなくなる。